歳時記コラム
02月10日 雨水-うすい-
空から降るものが雪から雨に変わり、雪が解け始めるころ。という意味です。草木が芽生える頃で、昔から、農耕の準備を始める目安とされてきました。春一番が吹くのもこの頃です。しかし、本格的な春の訪れにはまだ遠く、大雪が降ったりもします。
この時期、寒い日が三日ほど続くと、その後四日間ぐらいは暖かいといわれ、これを三寒四温といいます。これを繰り返しながら、だんだん暖かくなり、春へと向かっていきます。春は待ち遠しいですね。
02月03日 立春-りっしゅん-
立春は、春の始まりの日のこと。暦のうえでは、寒い冬が終わって、暖かい春が訪れる日とされています。2021年は、2月3日が立春です。かつて、立春は新しい年の始まりであり、今でいう元日でした。立春がやってくる2月3日頃は、まだ一年で最も寒い時期。暦の上では春の始まり、といわれても、今一つ実感がわかない方も多いかもしれません。
それでは、なぜこの寒い季節に立春という節気がやってくるのでしょうか。そもそも二十四節気は古代中国由来のものであるため、日本の季節感とは少しずれているというのが理由の一つにあります。日本には梅雨や台風など日本特有の気候もあり、気温の変化の時期も中国とは異なります。このような季節感のずれを補足するため、日本では八十八夜や入梅、半夏生などの雑節も取り入れられてきました。
02月02日 節分-せつぶん-
節分という言葉には、「季節を分ける」という意味があり、昔の日本では、春は一年のはじまりとされ、特に大切にされたようです。そのため、春が始まる前の日、つまり冬と春を分ける日だけを節分と呼ぶようになりました。ちなみに暦の上で春が始まる日を「立春(りっしゅん)」(今年は2月3日)と呼びます。また、節分には「鬼は外 福は内」と言って豆まきをします。悪いもの(鬼)を追い払い、良いもの(福)を呼び込むた目と言われています。
鬼に炒った豆をぶつけて、悪いものを追い出すというイメージですが、昔鬼を豆で退治したところから由来しているそうです。また、厄払いにイワシの頭やヒイラギを飾ったり、恵方巻を食べたりなど、さまざまな行事が行われています。
01月20日 大寒-だいかん-
大寒は「寒さが最も厳しい時」と言われます。小寒から立春の前日までを「寒の内(かんのうち)」と呼びます。寒の内は、1年でもっとも寒い時期で、各地で最低気温を記録するのもこのころです。01月05日 小寒-しょうかん-
暦の上で「寒さが厳しくなり始めるころ」という意味があります。この日から節分(立春の前日)までを「寒(かん。寒中・寒の内とも)」と言い、この日を「寒の入り」とも言います。寒くなるため、インフルエンザが猛威を振るう時期でもあります。
12月21日 冬至-とうじ-
冬至とは、1年間の中で最も昼間が短い日のことです。この日を境に日照時間も長くなっていきます。この日には、「ん(=運)」がつくものを食べると運を呼び込めるという「運盛り」という風習や、ゆず湯に入る伝統行事などがあります。冬至に食べるものとしてはカボチャ(=南京)がよくあげられます。長期保存がきくカボチャは験担ぎだけでなく、ビタミンAやカロチンといった栄養素が豊富なうえに、風邪や中風(脳血管疾患)予防をサポートしてくれるといわれています。
また柚子を使ったゆず湯は、血行促進作用や保温性が高まるといわれているため、風邪予防のサポートが期待できます。また「柚子=融通」「冬至=湯治」といった語呂合わせから、「ゆず湯に入って、融通良く暮らしましょう」という説もあるようです。
12月7日 大雪-たいせつ-
小雪から数えて15日目ごろ。山岳だけでなく、平野にも降雪のある時節ということから「大雪」といわれます。本格的に雪が降り始めるころです。このころになると全国的に冬一色になり、スキー場がオープンしたりします。熊が冬眠に入るのもこの時期です。
鰤(ぶり)など冬の魚の漁も盛んになります。
11月22日 小雪-しょうせつ-
色づいていた紅葉が落ち始め、山々ではチラチラと雪が降り始めるという意味です。雪の量はまだそれほど多くは無いので「小雪」と呼ばれています。小雪は冬の入口にあたります。時折、穏やかな日「小春日和」があったりすることもありますが、朝晩は夕方の日暮れから一気に気温が下がりはじめ、寒暖の差が激しいので、体調を崩さないように気を付けましょう。